NARRATIVE
染め直しのはなし
植物の色を纏い、色とともに私たちも
少しずつ変わっていく。
次第に褪せ、潜んでいたものが浮かび上がり、
陽に灼け、跡を残す。
色を纏う高揚感のその先に、
刻々と変わり続けるその先に、
染め直すことで再び生まれる、ひとつの色。
元に戻すのではなく、
なかったことにするのでもない、
変化の先にある新しい景色を。
再び、
生まれる。
いつか送り出し、手元に戻ってくるSOMEYAの服。つくった色が、手渡した時とは違う顔をしている。過ごしてきた日々を知ることはできないけれど、届いた服に添えられた言葉が、気に入ってたくさん着てもらえたことや、シミができるに至った小さな事件を教えてくれることもある。
服や色との付き合い方は人ぞれぞれ。どんな場所で、どんな風に暮らしているか、普段の動作や性格、家族や仕事、あらゆるものが、その人の色を育てていく。シミもほつれも褪色も、そのどれもがとても愛おしい。
直せる箇所は繕い、煮洗いで余分なものを落とす。そしてもう一度、植物の色を重ねていく。色層はさらに豊かになり、元あった色がうっすらと透けて見える。同色で染め重ねるものは、はじめよりもずっと強く深みのある色になる。くたっとした生地も張りを取り戻し、丈夫になってよみがえる。
はじめにつくったものとは違う。それはもう、どこかの誰かの服ではなく、その人のための服。私のつくる色ではなく、記憶や時間がつくる色。再びはじまる、続いていく物語。
COLOR SAMPLE
染め直しの色イメージ
- ・モニターの環境などにより実際の色味とは異なる場合がございます。
- ・写真は一例です。経年変化の状況によっても仕上がりは
変わってきますのでご了承くださいませ。
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